「クールビズだから室温は28度で耐えるべきだ」という誤解が、いまなお現場に根強く残っています。しかし、2026年現在の法律が求める適正基準ははるかに厳格です。労働安全衛生法の下位規範である事務所衛生基準規則では、室内の温度を17度以上28度以下に保つことが定められています。ここで重要なのは、エアコンの設定温度ではなく「労働者が働く実際の室温」を28度以下に抑えなければならないという実態です。
厚生労働省が公表している最新指針でも、湿度との兼ね合いやWBGT(暑さ指数)を用いた多角的な温湿度管理が強く求められています。窓際や大型サーバーが並ぶエリアでは、設定温度を28度にしていても実際の室温が30度を超えるケースが多発しています。企業側が「エアコンの設定は28度だから問題ない」と主張して放置することは、実態を無視した法令解釈に過ぎません。