現場に急行したのは、過酷な災害現場で鍛え上げられた東京消防庁のハイパーレスキュー隊をはじめとする精鋭たちだ。しかし、穴の底は極めて危険な状態にあった。破断した水道管から水が勢いよく吹き出し、不安定な泥土が運転席を圧迫し続けていたためである。
二次崩落の恐怖と隣り合わせの中、救出隊員たちは命綱一本で暗闇へと身を躍らせた。重機を入れる隙間さえない狭窄空間で、手作業による土砂除去が続けられる。微弱な声で助けを求めるドライバーに対し、「今助けます!しっかりしてください!」と声をかけ続け、発災から数時間に及ぶ死闘の末、無事に救出。レスキュー隊の手で担架が引き上げられた瞬間、現場には静かな安堵と拍手が広がった。