華々しい現役生活から退いた後、待っていたのは決して平坦な道ばかりではなかった。選手という「プレイヤー」から、他者を育て組織を動かす「指導者・プロデューサー」への意識の切り替えには、相当な葛藤があったという。独占取材に対して彼女は、バーベルを下ろした直後に味わった喪失感と、そこから指導者としての情熱を取り戻すまでの道のりを静かに明かしてくれた。
選手時代は自分の肉体と精神だけに集中すればよかったが、指導者となれば選手一人ひとりの個性に寄り添い、環境を整えることが求められる。周囲の期待に応えようとする焦りや、自分の言葉が若手に正しく伝わらない歯がゆさを抱えながらも、一歩ずつ前進を重ねてきた。表舞台の華やかさの陰に隠された知られざる苦悩と努力の蓄積こそが、現在の深みある指導スタイルを作り上げている。