1994年にデビューした383系以来、約30年ぶりとなる新型特急車両の登場だ。中央西線は全国屈指の「酷線」として知られ、連続するS字カーブが運転士と車両の足回りに絶え間ない負担をかけてきた。これまでも車両を傾けてカーブを曲がる振子技術が使われてきたが、385系ではジャイロセンサーとGPS、そして線路データを融合させた高精度な位置検知を採用。従来のシステムよりも応答速度が飛躍的に向上した。
開発を担当するエンジニアはこう語る。「カーブに入る手前で車体を傾けるタイミングのズレを極限までゼロに近づけました。乗客が感じる『揺り戻し』による酔いを大幅に軽減し、まるで空飛ぶ絨毯に乗っているかのような滑らかな乗り心地を実現しています」。