一時期は「飽和状態」と囁かれた国内の自販機市場だが、実際のデータは異なる姿を示している。日本自動販売システム機械工業会がまとめた業界の最新動向によると、全体の設置台数自体は微減傾向にあるものの、1台あたりの売上効率と高付加価値化は過去最高水準に達しているという。
防犯カメラ機能や災害時の無料提供モード、更には地域限定の特産品を販売する「ご当地自販機」の登場により、単なる自動販売の枠組みを超えたインフラとしての価値が再評価されているのだ。未公開の流通データが明かすのは、都市部の密集地から山間のポツンと一軒家まで、日本全国を網羅するロジスティクスの圧倒的な緻密さである。