本物と見紛うばかりの洋菓子や和菓子を再現する「フェイクスイーツ」というジャンル。この分野の第一人者である氣仙えりかの登場は、ハンドメイドクラフトの歴史における大きな転換点だった。彼女が提示した精密な造形理論と美味しそうな質感の再現技術は、一気に多くの人々を虜にした。
今日、その技法は極小の世界へと拡大を続けている。直径わずか1センチ足らずの皿に盛られたミニチュアフードは、焼き色の一粒、ソースのツヤ感、果汁の滴りまで完璧にコントロールされている。顕微鏡を覗くかのような精密な作業から生まれるミニチュア作品は、単なる模型を超えた芸術作品として高値で取引されるケースも珍しくない。