握力界の歴史を語るうえで絶対に外せない伝説が存在する。「王者の腕」の異名を持つスウェーデンの巨漢、マグナス・サムエルソンだ。彼はかつて世界最強の男コンテストで頂点に立ち、巨大なりんごをまるで熟したシトラスのように片手で粉々にするパフォーマンスで世界中を戦慄させた。
彼を一躍有名にしたのが、ハンドグリッパーの最高峰として知られるアイアンマインド社の「Captains of Crush(CoC)」シリーズである。最高峰の「No. 4」は握りつぶすのに約165kg(365ポンド)の握力を要し、公式認定者は歴史上わずか数人しか存在しない。マグナスはその極悪な鋼鉄のバネを完全閉じさせた伝説の保持者であり、今なお世界中のストロングマンたちから神格化される存在だ。