皮膚に残された痕跡がトコジラミによるものか、それとも他の害虫によるものかを識別することは、その後の駆除戦略を左右する。代表的な害虫との比較を以下に整理した。
まず、室内に潜むツメダニは、太ももや腹部など「服に隠れた柔らかい部位」を好んで刺す。ツメダニは吸血せず体液を吸うため、刺された直後よりも翌日以降に強い痒みが現れるのが特徴だ。一方、ネズミに寄生するイエダニも同様に下腹部や脇の下など衣類内部を狙う傾向が強い。これら二種のダニと異なり、トコジラミは明確に露出部を狙う点で一線を画す。
また、夏の風物詩である蚊の刺し痕は、数時間から半日程度で赤みや痒みが引くことが大半である。これに対し、トコジラミの発疹は1週間から2週間以上にわたって激しい痒みが持続し、色素沈着を起こして茶色い跡として残りやすい。痒みの質と持続期間だけでも、一般的な虫刺されとの違いは一目瞭然だ。