固定店舗の運営にとどまらず、原田はキッチンカーを用いた移動販売ビジネスへと自ら飛び込んでいった。日本各地のイベント会場や過疎地域、人出の集まるスポットへ自らハンドルを握って出向き、地域の食材を用いたメニューを提供する取り組みだ。
この移動販売の経験は、単なる食の提供にとどまらなかった。訪問先の地域住民や地元事業者との対話を通じて、過疎化や後継者不足、集客の悩みといった地方が直面する生の課題を直接肌で感じる機会となったのだ。机上の論理ではなく、現場で交わした会話から「本当に求められている支援とは何か」を汲み取る独自のスタイルは、ここで磨き上げられた。