近年の作品で特に際立った支持を集めているのが、妖艶さと冷徹さを併せ持つ女悪役セリフです。男性幹部を顎で使い、主人公たちを翻弄する彼女たちの言葉には、媚びない気高さと誇りが宿っています。
「私に触れていいと誰が言ったのかしら?」
「男なんて、甘い言葉を囁けばいくらでも踊ってくれる人形よ」
容赦のない残酷さの裏に、過去の裏切りや譲れない執念が見え隠れする瞬間、女悪役の魅力は最高潮に達します。
そして、すべての悪役に等しく訪れる最大のドラマが悪役セリフ死に際です。主人公に敗北し、消えゆく間際に残す言葉は、そのキャラクターが生きた証そのものとなります。自らの敗北をあっさりと認め「フッ……見事だ、お前の勝ちだ」と微笑む強者もいれば、「私が消えても、世界に満ちる悪意はお前を蝕み続けるぞ」と呪詛を遺す黒幕もいます。見事な散り様を見せた悪役は、たとえ悪行を重ねた存在であっても、ファンの記憶に一生消えない爪痕を残すのです。